hakeの日記

Windows環境でプログラミングの勉強をしています。

遺伝子で探る人類史

遺伝子で探る人類史―DNAが語る私たちの祖先 (ブルーバックス)

遺伝子で探る人類史―DNAが語る私たちの祖先 (ブルーバックス)


人と他の類人猿はどのくらい異なるか、現代型人類の起源はどこか、最初のアメリカ人/ポリネシア人はどこからやってきたのか等を遺伝子の見地から解説した本。
伝統的な分類法ではヒト科は人類だけだが遺伝的なデータを考慮した結果、ゴリラやオランウータンまでもヒト科に入れるという分類例の主張もあるのにはオドロキです。旧世界に広がったホモ・サピエンスの起源について主要な説としては「アフリカ単一起源説」と「多地域進化説」がある、アフリカ単一起源説でほぼ確定かと思っていましたが、この作者の主張によると必ずしも単一起源説でなくても考古学的データで得られている現象は説明可能とのこと。書かれている主張は興味深いけど、素人ながら単一起源説の方がシンプルでわかり易い気がするなぁ。それに多起源進化説ならミトコンドリア・イブの系譜以外の遺伝情報を持つ人も簡単にみつかると思うのだけれど、どうなんだろ?
アメリカ大陸・ポリネシアの人々に一般的にみられる遺伝グループが地理的にその中継点と推定される地域(シベリア・メラネシア)の人々と必ずしも一致しないという事実について様々が解釈をしているのも勉強になります。「急行列車説」を事実とした場合どんな状況なんだろとか想像すると面白い。
過去における人類の流れを追うのに遺伝子という方法を採るにしても様々な手法があるということを知ることができた。