宇宙消失
- 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/08/22
- メディア: 文庫
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短編集の「祈りの海」と「しあわせの理由」が今ひとつだったので長編ではどうかと思い読んでみましたが、どうもイーガンとは相性が悪いらしい。
量子力学の波動関数の収縮を人間に応用したところで、おいおいそんなバカなという思いで覚めてしまいました。その後はご都合主義のオンパレード、だいたい主人公が拡散能力?に適応するのが速過ぎでしょ?
更に、どうもこの人の作品はアイディアは興味深いのだけど使い方が良くないというか何と言うか淡々と事実が記述されているのみで人物に血が通っているように感じれられないのですよね。ストーリーを生かす為にアイディアがあるんじゃなくて、アイディアを公開する為にストーリを組み建てているような気がしてなりません。結局ストーリに浸れなくて「えっ?これで終わり?結局何が言いたかったの?」という読了感を抱くことが非常に多い。
面白かったら「ディアスポラ」か「万物理論」をと考えていましたけど回避することにします。